日本政府は、経済的な援助で軍を取り込む「建設的な関与」を続け、ビルマの民主化に貢献できると言い続ける。それは、この国の現状を知らない見方である。
「現地に来た数年前、私たち(日本政府)が何の影響力も持っていないとわかって驚きました。それから、前向きに考えてみると、そんな状況は、少しはよくなったのかも知れません。一つには、私たちは実績を残したからです。もう一つには、(軍政が)外の世界の声を聞くようになったからです。しかしながら、私たち(日本政府)の影響力は、(ビルマ軍政には)まったく通じていません」。
首都ヤンゴンの「ミャンマー大使館」に勤務する、ある日本高官の話である。
|