帝国の同朋よ V
一 帝国の同朋よ!
帝国の同朋よ V
帝国の同朋よ!
あなたがたは、オカモトの 暴力を 許さず
三里塚の 過激と
山谷の 叫びを 許すことは できないので
す。
わたしは、わからないのです。
佐世保に入る 戦艦の 暴力、
横須賀に入る トマホークの 暴力を
そして
東京湾に入る プルトニウム火薬の 暴力
自衛隊の 暴力と
沖縄や 北方軍事基地の ミサイル暴力
増強する 防衛費の 暴力と
シーレーン防衛の 暴力と
資本輸出の 暴力と
目に見えぬ 軍事密約の 進行が
どのように 許されているのか わからない
のです。
帝国の同朋よ!
米軍の 夜間軍事演習と
自衛隊の 軍装備増強
そして この土地で
韓米日 軍事同盟は
数千人の人権が 合法的に 蹂躙されても
数億の税金を 合法的に 奪っても
数千の労働を 合法的に 奪っても
だれも 防げない 許される 暴力なのです
か。
あなたがたが 許せない
雄叫びや わめきや 小さな暴力は
巨大な暴力の 圧殺に対抗する
予言の声かも しれないのです。
土地を奪う 圧制者の 暴力に対抗する、
財産を奪う 権力者の 暴力に対抗する、
弱小国の 原地を奪う 帝国の 暴力に対抗
する、
生きる権利まで奪う 支配者の 暴力に対抗
する、
小さき者たちの 喊声
小さき者たちの 叫び
小さき者たちの 暴力は
もしかすると 帝国の暴力に 対抗する
予言の声かも 知れないのです。
あなたがたが 許せない
小さき者たちの 暴力は
もしかすると 帝国の圧殺に 対抗する
正当防衛かも しれないのです。
帝国の同胞よ!
帝国の 暴力は
数千万の 生命を 奪っても
数千万の 財産を 奪っても
数千万の 権利も 抹殺しても
帝国の 暴力は
後悔も 懺悔も 反省も 知らぬ
限りなく膨張する 暴力の暴力なのです
帝国の同胞よ!
帝国の 暴力は 民族を 救うのだといいま
す。
帝国の 暴力は 平和を 救うのだといいま
す。
帝国の 暴力は 繁栄を 救うのだといいま
す。
騙されてはいけません。騙されてはいけませ
ん。
帝国の 暴力は 血の海を 叫んでいるので
す。
帝国の 暴力は 核の灰を 叫んでいるので
す。
帝国の 暴力は 自由人に 屈従を叫んでい
るのです。
考えなさいよ。 考えてみてくださいよ。
今日も
工場から 墓地から 奪われる 労働と
農地から 海から 奪われる 賃金は
どこで 何に まず 使われており
どこで だれのために まず 使われている
のかを
一度くらい 二度くらいは 考えなさいよ。
この土地で 腹を満たした者たちの 寝床と
飽食することができる。あなたがたの 食卓は
もしかすると
帝国が 運んでくる 剰余物であるかも し
れないのです。
帝国が 準備している 作戦命令かも しれ
ないのです。
この土地で 腹を満たした者たちの 享楽と
豊饒についての 自慢は
もしかすると
帝国が 運んでくる 抱きこみの 賄賂なの
かも しれないのです。
帝国が 準備している 予備軍の 養成なの
かも しれないのです。
わかるはずですよ。
帝国の同胞よ!
オカモトの 暴力と 三里塚の 過激
山谷の 叫びと 反日武装闘争は
もしかすると
帝国が 身籠もった 攻撃の 的なのかもし
れないのです。
帝国が 差しだした 犠牲の 供物かも し
れないのです わかるはずですよ。
帝国の同胞よ!
帝国が 寄生の暴力を つくりだせることぐ
らいは
帝国が 寄生の暴力を ふたたび利用する術
を知っていることぐらいは
無数に うごめく 公認の 暴力団を
大阪 神戸で うごめく 白昼の拳銃使いを
わかるはずですよ。
殺生の暴力団
偽装の暴力団
誘拐の暴力団
恐怖の暴力団
強姦の暴力団
強盗の暴力団
かれらが いかなる法の 庇護のもとに 黙
認されているかを
かれらが 如何なる権力の 庇護のもとに
認められているかを
帝国の同胞よ!
わかるはずですよ。
そ うしたら
帝国の同胞よ!
訊いてみてください。静かに 訊いてみてく
ださい。 あなたの 祖国は安全なのかを
あなたの 祖国は 希望があるのかを
あなたの 祖国は 自由なのかを
訊いてみてください。 静かに 訊いてみて
ください。
そして 許さないでくださいよ。
この土地で 増強される 帝国の 暴力を
この土地で 権力を握った 帝国の 暴力を
この土地で 崇拝される 帝国の 暴力を
許さないでくださいよ。
帝国の同胞よ!
あなたがた 内部の偽装が 破滅するまでは
あなたがた 内部の暴力が 破滅するまでは
あなたがた 内部の腐敗が 破滅するまでは
偽装された平和は 侵略の宣伝になるとい
う 事実を、
偽装された自由は 侵略の圧殺になるとい
う 事実を、
偽装された豊饒は 侵略の食料になるとい
う 事実を、
偽装された解放は 侵略の鎖になるという
事実を、
許さないでくださいよ。
忘れないでくださいよ。
帝国の同胞よ!
戦争が何であるかを 知っている人は 知っ
ているはずですよ。
戦争は だれのための 犠牲であったかぐら
いは 知っているはずですよ。
戦争を支えた あなたがたの 行為が 何
を 孕んでいたかを
あながたは 知っているはずですよ。
帝国の同胞よ!
忘れないでくださいよ。
帝国の 暴力は 戦争を叫んでおり
あなたがたの 幼い 生命を 叫んでおり
あなたがの つつましい 幸せまで
叫んでいる事実を 忘れないでくださいよ。
帝国の同胞よ!
忘れないでくださいよ。
そして
許さないでくださいよ。
帝国の 巨大な 暴力を
帝国の 暴力は この土地で 再び 侵
略を 叫ぶでしょうよ。
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